エンディングノートはいつ書く?


エンディングノートは元気なうちから書き始めよう

エンディングノートに興味はあっても、「まだ書くには早いのでは」「何歳から始めればよいのか分からない」と迷う方も多いのではないでしょうか。

エンディングノートは、人生の最期が近づいてから書くものとは限りません。

自分の連絡先や医療・介護の希望、大切にしているもの、家族へ伝えたいことなどを整理し、もしものときに備えるためのノートです。

病気や事故は年齢にかかわらず起こる可能性があります。

自分で考え、家族と話し合えるうちに少しずつ書いておけば、急な入院や介護が必要になったときにも、周囲の人が状況を把握しやすくなります。

すべての項目を一度に埋める必要はありません。

まずは緊急連絡先や通院先など、書きやすく、必要性の高い内容から始めましょう。

この記事で分かること

  • エンディングノートを書くおすすめのタイミング
  • エンディングノートに書いておきたい内容
  • 無理なく書き進める方法
  • 書いた後の保管場所や見直し方
  • エンディングノートと遺言書の違い

親の将来について話してみませんか?

エンディングノートは、本人だけで書くのではなく、家族で将来について話すきっかけにもなります。

親が元気なうちに話しておきたいこと5選


エンディングノートとは?

エンディングノートとは、自分の基本情報、医療や介護の希望、財産や契約、葬儀、家族へのメッセージなどを書き残すためのノートです。

一般的には、次のような目的で使われます。

  • 自分の情報を整理する
  • 将来の希望を家族へ伝える
  • 入院や介護が必要になったときに備える
  • 契約や重要書類の所在を分かりやすくする
  • 家族へ伝えたい言葉や思い出を残す

市販の専用ノートを使う方法もありますが、普通のノート、パソコン、スマートフォンなどへ記録することもできます。

大切なのは、形式よりも、自分に必要な情報が整理され、必要な人が確認できる状態にしておくことです。

終活のためだけのノートではない

エンディングノートは、葬儀や相続の希望だけを書くものではありません。

現在の生活や契約を整理し、これからどのように暮らしたいかを考えるためにも役立ちます。

例えば、加入したまま忘れていたサービスを見直したり、連絡を取りたい友人を整理したり、家族へ残したい写真を選んだりするきっかけになります。

「人生の終わりを準備するもの」と考えるのではなく、「自分の暮らしや希望を整理するもの」と捉えると、書き始めやすくなります。


エンディングノートはいつ書く?

エンディングノートを書く年齢や時期に決まりはありません。

自分で内容を考え、家族へ希望を伝えられる元気なうちに始めるのがおすすめです。

特に、次のような人生の節目は、書き始めるきっかけになります。

  • 定年退職を迎えるとき
  • 子どもが独立したとき
  • 還暦など年齢の節目を迎えたとき
  • 健康診断や入院を経験したとき
  • 親族や知人の介護・相続を経験したとき
  • 引っ越しや家の片付けをするとき
  • 保険や資産を見直すとき

書き始めるのが早すぎるということはありません。

若い方でも、緊急連絡先、スマートフォンの契約、保険、ペットの世話など、もしものときに家族へ伝えたい情報があります。

書いた内容は、生活や考え方の変化に合わせて更新できます。

最初から完璧な内容を目指さず、現在分かることを書いておきましょう。


エンディングノートを書き始めたいタイミング5選

エンディングノートを始めるきっかけとして考えやすい、5つのタイミングを紹介します。

1.定年退職や働き方が変わるとき

定年退職や再雇用などで働き方が変わる時期は、暮らしやお金を見直す良い機会です。

勤務先を通じて加入していた保険や企業年金の扱いが変わったり、毎月の収入や生活リズムが変わったりすることがあります。

次の内容を整理してみましょう。

  • 退職後の連絡先
  • 年金や退職金に関する書類
  • 健康保険の情報
  • 再雇用や今後の働き方
  • 退職後にやりたいこと
  • 家族との暮らし方

仕事関係の書類や名刺、写真などを整理するときに、残したいものや家族へ伝えたいことを書いておく方法もあります。

2.健康や医療について考えたとき

健康診断の結果が気になったときや、病気・入院を経験したときは、医療や介護に関する希望を考える機会になります。

確認しておきたい内容は次のとおりです。

  • かかりつけ医
  • 通院している医療機関
  • 治療中の病気
  • 服用している薬
  • 薬や食べ物のアレルギー
  • 医療や介護で大切にしたいこと
  • 判断を相談したい家族

医療や介護への希望は、健康状態や年齢によって変わることがあります。

一度書いた内容を固定せず、定期的に見直し、家族とも話し合いましょう。

3.家の片付けや引っ越しをするとき

家の片付けや引っ越しでは、重要書類、写真、契約書などを確認する機会が増えます。

書類を整理しながら、エンディングノートへ保管場所を記録しておくと、後から探しやすくなります。

主に確認したいものは次のとおりです。

  • 健康保険や年金に関する書類
  • 生命保険や医療保険の証券
  • 不動産に関する書類
  • 預貯金や証券口座に関する情報
  • 印鑑や重要な契約書
  • 写真やアルバム
  • ビデオテープやデジタルデータ

不要なものを整理するだけでなく、家族へ残したいものや、処分してよいものも分けておきましょう。

4.保険や資産を見直すとき

生命保険の更新、住宅ローンの完済、年金の受給開始など、お金に関する状況が変わったときも書き始める機会になります。

エンディングノートには、金額や暗証番号をすべて記載する必要はありません。

まずは、どのような契約や資産があるのか、家族が確認できる情報を整理しましょう。

  • 利用している金融機関
  • 加入している保険会社
  • 保有している不動産
  • ローンや借り入れ
  • 公共料金などの支払い方法
  • 重要書類の保管場所
  • 相談している税理士や専門家

暗証番号やパスワードをそのままノートへ書くと、紛失時の危険が高まります。

重要な情報の保管方法は分けて考えましょう。

5.家族の介護や相続を経験したとき

親族の介護や相続を経験し、「本人の希望を聞いておけばよかった」「書類の場所が分からず困った」と感じることがあります。

その経験を自分自身の備えに生かし、家族へ必要な情報を残しておきましょう。

例えば、次のような内容です。

  • 介護が必要になった場合に希望する暮らし方
  • 相談してほしい家族
  • 葬儀やお墓に関する希望
  • 連絡してほしい親族や友人
  • 家族へ残したいもの
  • ペットの世話

身近な人の経験をきっかけにすると、家族とも将来について話しやすくなることがあります。

親と将来について話すきっかけに

親へ一方的に書くよう勧めるのではなく、自分自身も一緒にエンディングノートを始めると、将来について話しやすくなります。

親が元気なうちに話しておきたいこと5選


エンディングノートに書いておきたい内容

エンディングノートの内容に決まりはありません。

自分や家族にとって必要な項目を選び、書けるところから進めましょう。

自分の基本情報

  • 氏名
  • 生年月日
  • 住所
  • 電話番号
  • 本籍
  • 勤務先や以前の勤務先
  • 家族や親族の連絡先

緊急時に最初に連絡してほしい人がいる場合は、関係性や優先順位も書いておくと分かりやすくなります。

医療や介護に関すること

  • かかりつけ医
  • 治療中の病気
  • 服用している薬
  • アレルギー
  • 介護が必要になった場合の希望
  • 希望する療養場所
  • 医療やケアで大切にしたいこと

「できる限り自宅で暮らしたい」「家族だけに介護を任せたくない」など、自分の価値観や考え方も記録しておきましょう。

お金や契約に関すること

  • 利用している金融機関
  • 生命保険や医療保険
  • 年金
  • 不動産
  • ローンや借り入れ
  • クレジットカード
  • 定期的に支払っているサービス

資産額を細かく記載することに不安がある場合は、金融機関名や書類の保管場所だけを記載する方法があります。

葬儀やお墓に関すること

  • 葬儀の規模
  • 宗教や宗派
  • 連絡してほしい人
  • 遺影に使いたい写真
  • お墓や納骨先
  • 葬儀サービスの契約

細かな内容を決められない場合は、「家族だけで小さく行ってほしい」など、大まかな希望だけでも構いません。

家族へのメッセージ

エンディングノートには、事務的な情報だけでなく、家族や友人への言葉も残せます。

感謝していること、楽しかった思い出、これから伝えたいことなど、自分の言葉で書きましょう。

写真や手紙を一緒に保管する方法もあります。


何から書けばよいか分からないときは?

項目が多いエンディングノートを見ると、すべて書かなければならないように感じることがあります。

最初は、緊急時に必要になる情報から書くと進めやすくなります。

おすすめの順番は次のとおりです。

  1. 緊急連絡先
  2. かかりつけ医や服用している薬
  3. 重要書類の保管場所
  4. 利用している金融機関や保険会社
  5. 医療や介護についての現在の希望
  6. 家族へ伝えたいこと

分からない項目は空欄のままで構いません。

思い出したときや、書類を確認したときに追加しましょう。

1日ですべて書こうとしない

一度に完成させようとすると、疲れて途中でやめてしまうことがあります。

「今日は緊急連絡先」「次は保険」と項目を分け、少しずつ進めましょう。

月に1回、家族と話しながら一つの項目を整理する方法もあります。


エンディングノートと遺言書の違い

エンディングノートと遺言書は、目的や役割が異なります。

エンディングノート

家族へ情報や希望を伝えるために、自由な形式で書くものです。

医療、介護、葬儀、連絡先、家族へのメッセージなど、幅広い内容を記録できます。

遺言書

財産の分け方などについて、法的な意思を残すための書類です。

法律で定められた形式や要件を満たして作成する必要があります。

比較項目 エンディングノート 遺言書
主な目的 情報や希望を伝える 財産などの法的な意思を残す
書式 自由 法律上の要件がある
主な内容 医療・介護・葬儀・連絡先など 財産の承継など
法的効力 一般的には法的効力を目的としない 要件を満たせば法的効力を持つ

エンディングノートへ財産の分け方を書いても、それだけで遺言書と同じ法的効力を持つとは限りません。

相続や遺言について確実に意思を残したい場合は、弁護士、司法書士、公証役場、法務局などへ相談しましょう。


医療や介護の希望は家族と共有する

医療や介護に関する希望を書いても、家族がノートの存在を知らなければ、必要なときに確認できません。

ノートへ書くだけでなく、信頼できる家族や身近な人と話し合っておきましょう。

共有しておきたい内容は次のとおりです。

  • どのような暮らしを大切にしたいか
  • 介護が必要になった場合に希望する場所
  • 治療について相談してほしい人
  • 意思を伝えられない場合に大切にしてほしいこと
  • ノートの保管場所

希望は、病気や生活状況によって変化します。

「以前はこう書いていたから」と固定せず、本人の現在の考えを繰り返し確認することが大切です。


パスワードや暗証番号は書いてもよい?

スマートフォン、インターネット銀行、通販サイトなどを利用している場合、デジタルサービスの情報も整理しておくと役立ちます。

ただし、エンディングノートへパスワードや暗証番号をそのまま書くと、紛失や盗難時の危険があります。

記録する場合は、次の点に注意しましょう。

  • 利用しているサービス名を一覧にする
  • 登録しているメールアドレスを記録する
  • パスワードそのものは別の方法で管理する
  • 家族へ対応してほしいサービスを記載する
  • 各サービスの正式な手続きを確認する

本人が亡くなった後でも、家族が自由にアカウントへログインできるとは限りません。

必要になった場合は、各サービスの規約や正式な手続きに従いましょう。


エンディングノートはどこに保管する?

エンディングノートは、家族が必要なときに見つけられ、第三者には簡単に見られない場所へ保管しましょう。

保管場所として考えられるのは次のような場所です。

  • 自宅の書類保管場所
  • 鍵のかかる引き出し
  • 家族と共有している保管箱
  • パスワードで保護したデータ

保管場所を家族へ伝えず、誰にも見つからない場所へ隠すと、必要なときに確認できません。

信頼できる人へ、ノートの存在と保管場所を伝えておきましょう。

通帳や印鑑と一緒に置かない

エンディングノートに金融機関や財産に関する情報を書いている場合、通帳、カード、印鑑などと一緒に保管すると、紛失時の危険が高まります。

重要なものは別々に保管し、ノートには保管場所を示す情報だけを書く方法があります。


エンディングノートは定期的に見直そう

エンディングノートは、一度書いて完成するものではありません。

住所、連絡先、通院先、保険、家族構成などは変わることがあります。

次のようなタイミングで見直しましょう。

  • 誕生日
  • 年末年始
  • 健康診断を受けたとき
  • 引っ越したとき
  • 保険や金融機関を変更したとき
  • 家族構成が変わったとき
  • 医療や介護への考えが変わったとき

見直した日を記録しておくと、情報がいつの時点のものか分かりやすくなります。

古い内容を修正するときは、読み間違いを防ぐため、修正日や変更した内容を明確にしましょう。


親にエンディングノートを書いてもらうには?

親に「エンディングノートを書いて」と急に伝えると、死後の準備を求められているように感じさせることがあります。

親だけに書いてもらうのではなく、自分も一緒に始める方法がおすすめです。

例えば、次のように話してみましょう。

  • 「私も緊急連絡先を整理してみた」
  • 「入院したときに困らないように書いておこうと思う」
  • 「家族みんなで必要な情報をまとめない?」
  • 「今すぐ全部書かなくても大丈夫」

最初から財産や葬儀の話をするのではなく、かかりつけ医、薬、緊急連絡先など、話しやすい内容から始めましょう。

親が嫌がる場合は無理に進めず、時間を置いて別のきっかけを待つことも大切です。

元気なうちに家族で話しておこう

住まい、介護、お金、医療などについて、日常の会話の中で少しずつ確認することが大切です。

親が元気なうちに話しておきたいこと5選


よくある質問

エンディングノートはいつ書けばよいですか?

決まった年齢はなく、自分で希望を考え、家族へ伝えられる元気なうちに書き始めるのがおすすめです。

定年退職、健康診断、引っ越し、家の片付けなどをきっかけに始めるとよいでしょう。

何歳から書くものですか?

年齢に決まりはありません。

若い方でも、緊急連絡先、保険、ペット、デジタルサービスなど、もしものときに家族へ伝えたい情報があります。

エンディングノートには何を書きますか?

基本情報、連絡先、医療・介護の希望、金融機関や保険、葬儀、家族へのメッセージなどを書きます。

すべてを書く必要はなく、自分に必要な項目を選びましょう。

エンディングノートに法的効力はありますか?

一般的なエンディングノートは、情報や希望を伝えるためのもので、遺言書と同じ法的効力を持つとは限りません。

財産の分け方などに法的効力を持たせたい場合は、要件を満たした遺言書を検討しましょう。

市販の専用ノートを買う必要はありますか?

専用ノートでなくても構いません。

普通のノート、パソコン、スマートフォンなど、自分が続けやすい方法で記録できます。

すべての項目を埋める必要がありますか?

すべてを埋める必要はありません。

緊急連絡先や通院先など、必要性が高く、書きやすい項目から始めましょう。

銀行口座の暗証番号を書いてもよいですか?

暗証番号やパスワードをそのまま書くと、紛失時の危険があります。

金融機関名や書類の保管場所を記録し、暗証番号などは別の方法で安全に管理しましょう。

書いたノートは家族へ見せるべきですか?

すべてを見せる必要はありませんが、信頼できる人へノートの存在と保管場所を伝えておくことが大切です。

医療や介護など、必要な内容は家族と話し合い、共有しましょう。

一度書けば見直さなくてもよいですか?

住所、連絡先、契約、医療や介護への希望は変わることがあります。

年に一度や、生活に変化があったときに見直しましょう。

「エンディングノートをいつ書けばよいか分からない」

「まだ元気なので、書くには早い気がする」

という方は、まず緊急連絡先や通院先など、現在の暮らしに必要な情報から書いてみましょう。

エンディングノートは、一度で完成させるものではありません。

生活や考え方の変化に合わせて、少しずつ書き足し、見直していくことが大切です。


まとめ

エンディングノートを書く年齢や時期に決まりはありません。

自分で希望を考え、家族へ伝えられる元気なうちに、書きやすい項目から始めるのがおすすめです。

定年退職、健康診断、引っ越し、家の片付け、保険の見直しなどは、書き始めるきっかけになります。

エンディングノートには、緊急連絡先、医療や介護の希望、利用している金融機関や保険、葬儀、家族へのメッセージなどを記録できます。

すべてを一度に書く必要はありません。

分からない項目は空欄にし、必要な情報を少しずつ追加しましょう。

また、エンディングノートは遺言書と役割が異なります。

財産の分け方などに法的効力を持たせたい場合は、専門家へ相談し、法律上の要件を満たした遺言書を検討してください。

書いた後は、信頼できる家族へ保管場所を伝え、生活や希望が変わったときに見直しましょう。

エンディングノートをきっかけに、自分らしい暮らしや、家族へ伝えたいことを整理してみてはいかがでしょうか。

親の将来について話してみませんか?

親が元気なうちに、住まい、介護、お金、医療などの希望を少しずつ確認しておくと安心です。

親が元気なうちに話しておきたいこと5選


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