実印が必要になる場面5選

実印が必要になる場面を事前に確認しよう
実印は、不動産や自動車の売買、住宅ローン、相続など、重要な手続きで必要になる場合があります。
普段使っている認印を、そのまま実印として使えるわけではありません。
実印とは、住民登録をしている市区町村で印鑑登録を行った印鑑のことです。
手続きでは、押印した印鑑が登録済みの実印であることを証明するため、印鑑登録証明書の提出を求められる場合もあります。
必要になってから印鑑を作成し、印鑑登録を行おうとすると、契約や手続きの期限に間に合わない可能性があります。
実印が使われる主な場面を知り、必要になる前に準備しておきましょう。
この記事で分かること
- 実印が必要になる主な場面
- 実印と認印の違い
- 印鑑登録証明書が必要になる理由
- 実印を準備するときの注意点
- 実印を安全に保管する方法
実印とは?
実印とは、住民登録をしている市区町村へ登録した印鑑のことです。
印鑑を購入しただけでは、実印として扱われません。
市区町村で印鑑登録の手続きを行い、登録が完了して初めて、その印鑑が実印になります。
実印は、本人の意思を確認する必要がある重要な契約や手続きで使われることがあります。
実印を押した書類には、印鑑登録証明書の提出を求められる場合があります。
印鑑登録証明書は、書類に押された印影が、市区町村へ登録された印鑑のものと一致していることを確認するための証明書です。
実印と認印の違い
実印と認印の主な違いは、印鑑登録を行っているかどうかです。
実印は、市区町村へ登録した印鑑です。
認印は、荷物の受け取りや日常的な確認などに使用する印鑑で、一般的には印鑑登録を行いません。
同じ形の印鑑でも、市区町村へ登録すれば実印として扱われます。
ただし、日常的に使っている認印を実印として登録すると、印影が外部へ知られやすくなり、紛失する可能性も高くなります。
重要な契約に使う実印は、認印とは分けて準備する方法が安心です。
実印と銀行印の違い
銀行印は、金融機関へ届け出るための印鑑です。
預金口座の開設や登録情報の変更、窓口での取引などで使用される場合があります。
実印と銀行印に同じ印鑑を使用することもできますが、紛失や盗難が起きた場合の影響が大きくなります。
それぞれの用途に合わせて別の印鑑を用意し、分けて管理する方法があります。
実印が必要になる場面5選
実印は、本人の意思や本人確認が重視される手続きで必要になることがあります。
代表的な5つの場面を紹介します。
1.不動産を購入・売却するとき
土地や建物などの不動産を購入・売却するときは、実印と印鑑登録証明書が必要になる場合があります。
不動産取引では、売買契約のほか、所有権の移転や抵当権の設定など、登記に関する手続きも行われます。
特に不動産の所有者が登記上の権利を失う手続きでは、本人の意思を確認するために、印鑑登録証明書の提出を求められることがあります。
不動産の購入・売却に関連して、次のような手続きが発生します。
- 不動産売買契約
- 所有権移転登記
- 抵当権設定登記
- 住宅ローン契約
- 司法書士への委任
実際に実印が必要になるかどうかは、取引内容や契約方法によって異なります。
電子契約や本人確認書類を利用する手続きでは、押印の方法が異なることもあります。
不動産会社、金融機関、司法書士から案内された必要書類を確認しましょう。
2.住宅ローンなどの重要な契約をするとき
住宅ローンを契約するときは、実印と印鑑登録証明書を求められる場合があります。
住宅ローンは借入額が大きく、長期間にわたって返済する重要な契約です。
金融機関によっては、住宅ローンの契約書や抵当権の設定に関する書類へ実印を押します。
住宅ローンの本審査や契約では、次のようなものが必要になる場合があります。
- 実印
- 印鑑登録証明書
- 住民票
- 本人確認書類
- 源泉徴収票などの収入証明書
- 売買契約書
- 重要事項説明書
収入合算やペアローンを利用する場合は、複数の契約者について実印や証明書が必要になることもあります。
必要書類や証明書の有効期間は、金融機関によって異なります。
印鑑登録証明書を早く取りすぎると、契約時に再取得が必要になる可能性があるため、取得時期も確認しましょう。
3.自動車を購入・売却するとき
普通自動車の購入や売却、名義変更などでは、実印と印鑑登録証明書が必要になる場合があります。
自動車の所有者を変更する移転登録では、譲渡証明書や委任状に実印を押す手続きがあります。
自動車の売買で必要になる可能性があるものは、次のとおりです。
- 実印
- 印鑑登録証明書
- 譲渡証明書
- 委任状
- 車検証
- 車庫証明
販売店や行政書士などへ手続きを委任する場合は、実印を押した委任状を求められることがあります。
一方、軽自動車では普通自動車と手続きが異なり、実印や印鑑登録証明書を使用しない場合があります。
購入・売却する自動車の種類や手続き方法を確認しましょう。
4.相続で遺産分割協議をするとき
相続人同士で遺産の分け方を話し合い、遺産分割協議書を作成するときは、実印と印鑑登録証明書が必要になる場合があります。
遺産分割協議書は、相続人全員が合意した内容を記録する書類です。
不動産の相続登記や金融機関での相続手続きでは、遺産分割協議書へ相続人が実印を押し、印鑑登録証明書を添付することがあります。
相続手続きで必要になる可能性があるものは、次のとおりです。
- 遺産分割協議書
- 相続人の実印
- 相続人の印鑑登録証明書
- 被相続人の戸籍謄本や除籍謄本
- 相続人の戸籍謄本
- 住民票や戸籍の附票
- 不動産の登記事項証明書
相続人が複数いる場合は、全員分の書類をそろえる必要が生じることもあります。
相続の方法や遺言書の有無によって必要書類は異なるため、法務局、金融機関、司法書士などへ確認しましょう。
5.公正証書を作成するとき
金銭の貸し借り、離婚に伴う取り決め、遺言などについて、公正証書を作成するときに実印と印鑑登録証明書を使用する場合があります。
公正証書とは、公証人が法律に基づいて作成する公文書です。
公正証書を本人が作成する場合、本人確認の方法として、印鑑登録証明書と実印を使用できることがあります。
ただし、運転免許証やマイナンバーカードなどの顔写真付き本人確認書類と認印を使用できる場合もあります。
代理人が手続きを行う場合は、本人が実印を押した委任状と印鑑登録証明書が必要になることがあります。
公正証書には、次のようなものがあります。
- 公正証書遺言
- 金銭消費貸借契約公正証書
- 離婚給付等契約公正証書
- 任意後見契約公正証書
- 土地や建物の賃貸借に関する公正証書
作成する公正証書の種類によって必要な書類が異なります。
予約時に公証役場へ確認しましょう。
実印だけでなく印鑑登録証明書も必要?
重要な契約や手続きでは、実印を押すだけでなく、印鑑登録証明書の提出を求められる場合があります。
印鑑登録証明書には、市区町村へ登録されている印影などが記載されています。
書類へ押された印影と印鑑登録証明書の印影を照合することで、登録済みの実印が使用されているかを確認します。
印鑑登録証明書は、主に次の方法で取得できます。
- 市区町村の窓口
- 証明書発行窓口
- コンビニ交付サービス
取得方法や必要なものは自治体によって異なります。
コンビニ交付を利用する場合は、マイナンバーカードや暗証番号が必要になることがあります。
発行日について指定されることがある
手続きによっては、「発行から3か月以内」など、印鑑登録証明書の発行日に条件が設けられることがあります。
古い証明書を持っていても使用できない可能性があります。
必要枚数と発行日の条件を確認してから取得しましょう。
実印を登録するまでの流れ
実印を使用するためには、印鑑を準備した後、住民登録をしている市区町村で印鑑登録を行います。
一般的な流れは次のとおりです。
- 実印として使用する印鑑を準備する
- 市区町村の登録条件を確認する
- 印鑑と本人確認書類を持って窓口へ行く
- 印鑑登録を申請する
- 印鑑登録証や印鑑登録カードを受け取る
- 必要に応じて印鑑登録証明書を取得する
顔写真付きの本人確認書類を持っている場合は、その日のうちに登録が完了する自治体もあります。
本人確認の方法によっては、照会書が自宅へ郵送され、後日あらためて手続きが必要になることもあります。
実印を使用する日が決まっている場合は、余裕を持って登録しましょう。
登録できない印鑑がある
市区町村では、登録できる印鑑の大きさや形などに条件を設けています。
次のような印鑑は登録できない場合があります。
- 氏名と関係のない文字が彫られているもの
- 印影が小さすぎる、または大きすぎるもの
- ゴムなど変形しやすい素材のもの
- 印影が不鮮明なもの
- 外枠が大きく欠けているもの
- ほかの人がすでに登録している印鑑
登録条件は自治体によって異なります。
印鑑を注文する前に、住民登録をしている市区町村の案内を確認すると安心です。
実印を作るときに確認したいこと
実印は、一度作成すると長期間使用する可能性があります。
注文前に、彫刻する文字、サイズ、素材などを確認しましょう。
彫刻する文字
実印には、一般的に次のような彫刻方法があります。
- 氏名のフルネーム
- 名字のみ
- 名前のみ
登録できる文字は、住民票に記載されている氏名を基本とします。
旧字体や外国人住民の氏名などについては、自治体ごとに取り扱いが異なる場合があります。
印鑑のサイズ
実印は、認印や銀行印より大きめのサイズが選ばれることがあります。
ただし、市区町村が定める範囲内でなければ登録できません。
手の大きさや押しやすさ、彫刻する文字数も考えて選びましょう。
印鑑の素材
実印には、印影が変わりにくく、長期間使用しやすい素材が向いています。
代表的な素材には、チタン、黒水牛、柘などがあります。
素材によって重さ、耐久性、手入れ方法、価格が異なるため、使用頻度や予算に合わせて選びましょう。
実印を押す前に確認したいこと
実印は、重要な契約や手続きで使われる印鑑です。
書類の内容を確認せずに押印しないようにしましょう。
押印前に確認したい項目は次のとおりです。
- 契約の相手方
- 契約金額
- 支払い方法
- 契約期間
- 解約や解除の条件
- 違約金や損害賠償に関する内容
- 空欄が残っていないか
- 訂正箇所が正しく処理されているか
- 書類の控えを受け取れるか
分からない内容がある場合は、そのまま押印せず、契約の相手方や専門家へ確認しましょう。
空白の書類や、後から内容を書き加えられる状態の書類へ実印を押すことは避けてください。
実印と印鑑登録証を一緒に保管しない
実印と印鑑登録証や印鑑登録カードは、別の場所に保管する方法があります。
実印と証明書を取得するためのカードを一緒に紛失すると、不正使用のリスクが高くなる可能性があります。
保管するときは、次の点を意識しましょう。
- 実印は専用ケースへ入れる
- 認印や銀行印と区別する
- 印鑑登録証とは別の場所へ保管する
- 家族以外が簡単に取り出せない場所へ保管する
- 持ち歩いた後は元の場所へ戻す
- 第三者へ安易に貸さない
印鑑登録証明書のコピーや画像も、本人確認に関する情報を含みます。
不要になったコピーは、そのままごみ箱へ捨てず、内容が読めないように処分しましょう。
実印を紛失したときはどうする?
実印を紛失した場合は、できるだけ早く印鑑登録をしている市区町村へ連絡し、登録の廃止手続きを確認しましょう。
新しい実印を使用する場合は、新しい印鑑を準備し、あらためて印鑑登録を行います。
主な対応は次のとおりです。
- 自宅や使用した場所を確認する
- 市区町村へ印鑑登録の廃止方法を確認する
- 印鑑登録証も紛失していないか確認する
- 必要に応じて警察へ遺失届を出す
- 新しい印鑑を準備する
- 新しい印鑑を登録する
実印を押した契約書や委任状が盗まれた可能性がある場合は、契約先や金融機関、専門家へ相談しましょう。
引っ越したら印鑑登録はどうなる?
ほかの市区町村へ引っ越す場合、これまで住んでいた自治体での印鑑登録は廃止されるのが一般的です。
新しい住所で実印を使用するには、転入先の市区町村であらためて印鑑登録を行います。
同じ市区町村内で転居する場合は、住民票の住所変更に伴い、印鑑登録の住所も更新される場合があります。
自治体によって取り扱いが異なるため、転居手続きの際に確認しましょう。
住宅購入や自動車の登録などで印鑑登録証明書を使用する予定がある場合は、住所変更の前後で証明書の住所が契約書類と一致しているか確認してください。
結婚や離婚で名字が変わったらどうする?
結婚や離婚などで名字が変わった場合、名字のみ、またはフルネームで登録している実印は使用できなくなる可能性があります。
新しい氏名に合わせた印鑑を作り、印鑑登録をやり直す必要が生じることもあります。
名前のみで登録している印鑑は、名字が変わっても使用できる自治体があります。
ただし、登録条件は自治体によって異なります。
氏名変更の手続きとあわせて、印鑑登録の状態を確認しましょう。
実印はいつ準備すればよい?
実印が必要になる契約や手続きの予定が決まったら、早めに準備を始めましょう。
印鑑の注文から完成までに日数がかかる場合があります。
さらに、本人確認の方法によっては、印鑑登録がその日のうちに完了しないこともあります。
特に次の予定がある場合は、必要書類を確認しておきましょう。
- 住宅や土地を購入・売却する
- 住宅ローンを契約する
- 普通自動車を購入・売却する
- 相続手続きを行う
- 公正証書を作成する
手続きの直前に慌てないためにも、契約先へ実印と印鑑登録証明書が必要かを確認し、余裕を持って準備してください。
実印を準備するならマイプリントへ
マイプリントでは、実印として使いやすいサイズや素材の印鑑を取り扱っています。
用途や予算に合わせて、印材やサイズを選べます。
印鑑商品の特長
- 実印に適したサイズを用意
- チタン、黒水牛、柘などの素材から選べる
- 印鑑ケース付きの商品を用意
- 実印と銀行印のセットを選べる
- 用途や予算に合わせて選べる
実印は、不動産や自動車の購入、住宅ローン、相続など、人生の大切な場面で使用する可能性があります。
長く使うことを考え、押しやすさや耐久性も確認して選びましょう。
よくある質問
実印が必要になる場面はいつですか?
実印は、不動産の購入・売却、住宅ローン、普通自動車の名義変更、相続、公正証書の作成などで必要になる場合があります。
必要かどうかは契約や手続きによって異なるため、提出先へ確認しましょう。
印鑑を買えば実印になりますか?
印鑑を購入しただけでは実印になりません。
住民登録をしている市区町村で印鑑登録を行うことで、実印として扱われます。
認印を実印として登録できますか?
自治体の登録条件を満たしている印鑑であれば、認印として使っていた印鑑を登録できる場合があります。
ただし、重要な契約に使う実印は、日常的に使う認印と分けて管理する方法があります。
実印と印鑑登録証明書はいつもセットで必要ですか?
すべての手続きでセットになるわけではありませんが、実印を押した書類とあわせて印鑑登録証明書の提出を求められる場合があります。
必要枚数や発行日の条件を提出先へ確認してください。
実印はフルネームで作る必要がありますか?
必ずしもフルネームでなければならないとは限りません。
名字のみや名前のみで登録できる自治体もありますが、登録条件は市区町村によって異なります。
自動車の購入には必ず実印が必要ですか?
普通自動車の所有者登録や名義変更では、実印と印鑑登録証明書が必要になる場合があります。
軽自動車は手続きが異なるため、販売店や手続き先へ確認しましょう。
公正証書の作成には必ず実印が必要ですか?
本人確認の方法によっては、運転免許証やマイナンバーカードなどの顔写真付き本人確認書類と認印を使用できる場合があります。
代理人が手続きを行う場合などは、実印を押した委任状と印鑑登録証明書が必要になることがあります。
実印を紛失した場合はどうすればよいですか?
印鑑登録をしている市区町村へ連絡し、登録の廃止手続きを確認してください。
新しい印鑑を作成した後、あらためて印鑑登録を行います。
「実印がどのような場面で必要になるのか分からない」
「認印との違いや、いつ作ればよいのか知りたい」
という方は、不動産、住宅ローン、自動車、相続、公正証書の5つの場面を確認しておきましょう。
実印が必要になるかどうかは、契約や手続きの方法によって異なります。
提出先から案内された必要書類と期限を確認し、余裕を持って準備することが大切です。
まとめ
実印が必要になる主な場面には、不動産の購入・売却、住宅ローン、普通自動車の購入・売却、相続、公正証書の作成があります。
実印とは、市区町村へ印鑑登録した印鑑です。
印鑑を購入しただけでは実印にはならないため、住民登録をしている市区町村で印鑑登録を行う必要があります。
手続きでは、実印とあわせて印鑑登録証明書の提出を求められる場合があります。
必要な証明書の枚数や発行日の条件は、契約先や手続きによって異なります。
また、電子契約や本人確認書類の利用によって、実印を使わない手続きも増えています。
実印が必ず必要だと判断せず、まず提出先へ確認しましょう。
必要になることが分かったら、印鑑の作成と印鑑登録にかかる時間を考え、余裕を持って準備することが大切です。